「沖縄はいいねえ~」と真っ青な海を背につぶやいた、娘のあどけない笑顔―。当時娘のSは6歳で、もう10年ほど経ちました。今、沖縄を舞台にした「つるかめ助産院」というドラマを観ていて、きらめく海のシーンを目にするたびに、その時の情景がよみがえってきます。
その頃は、双子の育児に追われながら、朝の連続ドラマ「ちゅらさん」を観ていました。沖縄の美しい映像に誘われ、どうしても行きたくなり、双子が1歳半になるGWに旅行しました。
4歳半まで一人っ子のように育てられた娘にとって、急に2人のおねえちゃんになったこと、そして必死に育児をして余裕のない私の変化には、さぞかし戸惑っていたことでしょう!実際、通い始めた園でも、良く泣いていたそうです。
私も育児疲れのピークに達し、気分をリセットしたくて出かけた沖縄旅行。
そこで私は、大好きな海のそばで、毎日の家事から解放されて、優しい心を取り戻すことができました。
ですから、冒頭のことばには、「沖縄に来て、いつも笑っている優しいお母さんと過ごせるのはいいねえ~」という意味合いもあったのではないかと、しばらくたってから気が付きました。
今、放映されている「つるかめ助産院」は、小川糸さん原作の小説をもとにしたドラマで、「生」をテーマにいろいろな人間模様が描かれています。
先日、ドラマの中で、「新しい命の誕生は、奇跡の連続であるねえ」というセリフが聞かれました。
いくつもの奇跡が連なり、生まれて来た命。それなのに、乳幼児虐待のニュースが毎日のように報道されています。一人ひとりには、いろいろな背景があるに違いありませんが、命のかけがえのなさを思うとニュースを聞くたびに胸が痛みます。
子育ては思った以上に大変なことも多いですが、今、振り返ってみると子どもの成長はあっという間です。
保育園で泣き虫だった娘は高1に、目が離せなかった双子たちは小6になりました。いくつになっても親としての役目はありますが、あの頃のような忙しさはなくなりました。
時々、街で小さな親子連れを見かけると、とても懐かしく、大変だったことなど忘れて戻りたい気分になってしまいます。
そして、もっといっぱい遊んであげれば良かったなあとか、何を焦っていたんだろうという後悔もほんの少しだけ感じます。
ですから、今、子育てで大変だとしても、今の一瞬を大切に、お子さんと過ごす時間を大切にしてほしいなあと思います。
そのために、頑張り過ぎないで、時には自分が元気になれる時間を作って下さいね。
お子さんにとって、お母さんの笑顔は、何よりもかけがえのない宝物でしょうから。
ある日のランチはお手製のサンドイッチとフルーツ盛り合わせ。美味しい物を食べるのも元気が出ますねえ。
新しい命の誕生は奇跡の連続、命はかけがえのないもの・・まさにその通りでそれを人間が技術や経済で変えてしまってはいけないのではないかと思います。
最近報道されている新型の出生前診断に強い憤りを感じています。ご存じのかたも多いと思いますが今度妊婦の血液検査だけで胎児がダウン症などの障がいがあるかどうか99%の精度で分かるという出生前診断が導入されようとしています。北海道委でも北大、医大が実施を予定しています。
ダウン症で何が悪いのか?それが私の率直な気持ちです。
確かに障がいのある人と関わったことがなかったり、よく分からない人は「障がい者は不幸、親も不幸」と思ってしまうかもしれません。でも違うのです。
障がいがあるから不幸なのではなく障がいを理由に分けられたり差別されていることが不幸で、それを作り出しているのは健常者とよばれる人たちなのです。
それをなぜ障がいそのものが悪いようと思い込ませ、尊い命を選別する技術が導入されようとしているのか悔しくてたまりません。
私の息子はダウン症で地域の小学校の普通学級通学級に通い、友だちと毎日楽しく過ごしています。
以前息子の友だちがテレビで出生前診断のニュースを見て怒って泣いていた。ということをその子のお母さんから聞きました。息子のことを思ってのことでした。生まれる前にダウン症かどうかを調べそうであれば産まない選択もできるということに対して子どもたちはどう思うでしょう。ダウン症はいけないこと?命ってそんなことで無くしてしまっていいの?子どもたちにそう聞かれたら私たちは何と答えればいいのでしょう。
命ってもっと神秘的なものだと思います。
人は誰もが生まれてくる意味があります。ダウン症の人もそれ以外の障がいのある人もそれは同じです。勝手に操作できる権利は誰にもないはずです。
あおのさん、私もそう思います。
命の選別に繫がる恐れのある行為は、もっと慎重に行わなければならないと思います。
息子さんのお友達の感性は素敵ですね。
子どもの方が、純粋に命の尊さを分かっているのかもしれません。
命の不思議、それは人間が操作するものではなく、大いなるものから与えられた大切なギフトだと思っています。