言われたことや決められたことができるのはいい子?

今日はまず、質問から。
あなたはご自分のお子さんが「言われたことや決められたことをきちんとやれる子」に育って欲しいと思いますか?
そして、これは長所だと思いますか?

実はこの問い、前回ブログで紹介した親野先生の著書の一冊(『今すぐ!ほめ上手な親になれる本』中公新書ラクレ)に書かれていました。これを読んだ時、初めは、「言われたことや決められたことをきちんとやれるのは長所でなくて、なんなの?」という感想を持ちましたが、読み進めて行くうちにガッテン!

本の続きには、何事もきちんとやれる子、やろうとする子は、以下のような弊害を持ちやすいと書いてありました。
それは、
『まじめすぎて手が抜けない、適当さがなくて煮詰まる、神経質になり過ぎる、人や周りの意見を気にし過ぎる、自分で自分を縛ってしまう、適度なわがままが言えない、自分のやりたいことができない、自分の人生を思いのままに展開できない』

これを読んで私は、何だか自分と重なることが多くて、心が苦しくなってきました。
そして、本を読みながら、放送大学で学んだ認知行動療法という科目に出てくる「べき思考」という言葉が思い浮かびました。

教科書には、「べき思考」とは「自分や他人が『こうあるべきだ』というルールのような頑固な信念から出てくる。基準や理想が高くなっており、現実がそのようにならなかった場合は落ち込んだり、怒りを感じたりする。文化的には、物事をミスなくきちんと行うことは望ましいことだとされており、『べき思考』は強化されやすい。真面目で几帳面な人がうつになりやすいと言われる理由のひとつは、この『べき思考』である。」と書いてあります。

うつになりやすい‥‥。更年期で何かと落ち込みやすい自分にますますドキッ!

私は、真面目な母に育てられた長女で、記憶の中では、言われたことをきちんとやる、いわゆるいい子でした。なので、いつの間にか「べき思考」が強化されていたようです。時々生きづらくなったり、うつうつとした状態になる理由が分かって、納得!
うつの状態は、自分が辛いのはもちろん、家族にも迷惑をかけてしまうので、できれば避けたいものです。

では、どうすれば、心の健康が保てるでしょう?

ひすいこたろうさんの本(『3秒でハッピーになる名言セラピー』ディスカヴァー•トゥエンティワン)の中に、精神科医の中井久夫さんが考えた「精神が健康である基準」が紹介されています。それは『いやなことは自然に後回しにする能力、いい加減で手を打つ能力、しなければという気持ちに対抗できる能力、ウソをつく能力等』です。これは、精神科の患者の回復の目安とされ、退院許可の判断にされている内容ですが、多くの人にも適応できるのではないかと思いました。

ひすいさんは、「いい加減とは良い加減のこと。あなたは自分の理想に縛られすぎていませんか?」と問いかけています。
そして、「いまのあなたにOK出してあげよう。そして、ときには好奇心がおもむくままに動いてみよう。」と提案しています。

いかがですか?こう考えると、自分の子どもが言われたことをきちんとやらなくても、許せる気持ちになれませんか?

最近私は、将来、のびのびと自分の好きなことにチャレンジできる心を育てるのに必要なのは、子どもに、今のあなたでOK(存在そのものを肯定)という思いを伝え、子どもの興味、関心のあることに取り組めるように応援する(見守る)ことが、親のすることなのかなと再認識しています。
ただ、漫画ばかり読んでいる中2男子をみると、これで良いのかなあとちょっと心配になりますが‥‥。

漢字の成り立ちを考えてみても、木の上に立って見るのが親。(うーん、親って言うのはなかなか忍耐のいる仕事?ですねえ。逆に言えば、忍耐力を育ててもらっていると言えますが。)

お陰さまで我が家の子ども達は、いい加減(良い加減?)に育っているようなので、今のところ、心の健康は問題なさそうです。
みなさんのお子さんはいかがでしょうか。

先日の雨、ひどかったですね。これは9月11日、我が家から見た雨上がりの、すっかり高くなった秋の空です。
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言われたことや決められたことができるのはいい子? への1件のコメント

  1. みつごまま より:

    ご無沙汰してます!やな自分になってるな~と思うと、読みにきています!
    きょうちゃんさんは、立ち止まってお子様たちに寄り添って…素敵ですね~。私も見習いたいです!!
    子どもたちも小6になり反抗期に入り、一筋縄ではいかず私の言うことはバカにして、いっちょまえな事ばかり…。ほめ日記みんなでやってみたら少し変わるかも…。と思いました。またブログの更新楽しみにしています。

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