「ことしもあすか」で

新年が明けて、気がつくと1月も下旬になりました。みなさん、今年のスタートはいかがですか?

私は、例年のことながら雪の多さとどんよりした天気に、気持ちも沈みがち。50枚ほど届いた年賀状のお年玉抽選では、見事に1枚も当たらず。出だしは好調と言えませんが、それでも、仕事へ行き、元気な子供たちと関わっていると、不思議に力が湧いてきます。
子供のエネルギーってすごいなあと、改めて思うこの頃です。

今回は久しぶりに母のことを書いてみたいと思います。
私には、56歳で脳動脈瘤の大手術をした後、徐々に心身が衰え、10年ほど前から施設に入所している76歳になる認知症の母がいます。1年半ほど前、食欲が落ち、水分も取れない状況で、一時は命の危険がありましたが、奇跡的に回復し、療養していました。ですが去年の11月頃に再び、食べられない、水もほとんど飲めない、という状況に陥りました。

検査をしても異常なデータはなく、老化によるものだろうということで、医師との話し合いの結果、積極的な治療は行わず、入院せずに、施設で介護してもらうことになりました。
「いつ、お別れの時が来るか分からない」と心のどこかで思っていたことが、急に現実となり、動揺もしましたが、1年半前の経験があるせいか、その時よりは落ち着いて母と向かい合うことができた気がしています。
11月に母を見舞った時、母と会うのもこれが最後かも?と、ベッドに横たわっている母に「お母さん、今までありがとう。」と声をかけ、頬にキスをして退室してきました。
(母にキスしたのは初めてです。もしかすると、幼い頃にしたことがあるかもしれませんが!)

その時の様子では、年を越すのも厳しく、年賀状も出せないのでは?と覚悟していましたが、母の生命力と献身的な介護のおかげか、再び元気を取り戻し、無事、新しい年を迎えることができました。

お正月に帰省し、面会した時には、ほとんど流動食のような柔らかい食事内容でしたが、ほぼ完食し、食事介助した私に、「ありがとう」と何度も感謝の言葉を口にしてくれました。

施設の方からは「お母さんは、笑い上戸だったんでしょう。今でも、よく笑ってますよ。そして、私たち職員に向かってイヤな言葉は、決して言わない、今までに聞いたことないですよ。いつもありがとうって言ってくれるの」と母の様子を教えてもらいました。(施設では、大声で文句を言っている方を時々、見かけます。)

どんな状況であっても、感謝の心を持ち、明るく、そして笑いを忘れていない母の姿に、改めて「母の子に生まれ、育ててもらって良かったなあ」としみじみ感じました。

さて、今日のタイトル「『ことしもあすか』で」は昨年、ある方の講演会で教えてもらった標語?です。
その方が昔、気功の先生から教えていただいた言葉らしく、その意味は
『こ~こだわらず、と~とらわれず、し~しばられず  あ~明るく、す~素直に、か~感謝して』
だそうです。

日々生活していると、いろいろなことがあり、落ち込むこともありますが、そんな時にはこの言葉と母の姿を思い出しながら、感謝の心を忘れず、1日1日を大切に、できれば楽しく、笑いながら過ごしていきたいと思っています。

昨年12月、双子は16歳になりました。15歳の時は3人でケーキを食べに行きましたが、Kは寮生活なので、今回はRと2人でお祝い。このお店はこの時期、日没とともに、店内をキャンドルで照らすんですよ。うーん、ロマンチック♡
高校生になった息子とこんな風に出かけられることは、嬉しいことですね。
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