「人は学ぶと変わります。夢や希望が生まれ、より良く生きるように変わるはずです。たくさんのことを学んで実現してください」。全盲の国語教師新井淑則さん(51)が、授業で中学生に語りかけたことが、先月の読売新聞朝刊で紹介されていました。
全盲で先生ができるのかしら?と驚きながら記事を読むと、授業には「パートナー」と呼ばれる教師がいて、挙手した生徒の名前を伝えたり、テストの採点をしたりなど目が見えないことを補ってくれていることが分かりました。
新井さんは教師になって5年目の28歳の時に右目網膜剥離を発症し、31歳で右目を失明。その後、左目も網膜剥離を発症し、35歳の時に全盲になってしまったそうです。
そんな新井さんに「あなたは目が見えないだけじゃない。健康なのにへこたれてちゃだめよ」と励ましてくれたのは、糖尿病の合併症で失明し、更に両足を切断(糖尿病では下肢に壊疽(えそ)を起こし、切断する方も少なからずいます)しながらも、教壇に立つことを目指していた40代の女性。結局、この女性は、教壇に立つという願いを叶えられないまま、その後亡くなってしまったそうですが、新井さんが困った時や苦しい時に、この女性の声が聞こえてくる、とその記事には書かれていました。
そんな出会いの後、新井さんは38歳で特別支援学校の教師として復職し、現在は埼玉県の普通中学、長瀞(ながとろ)中学校に在籍しているそうです。
記事は、新井さんの「アメリカでは、障害者のことを『チャレンジド(challenged)』ともいう。挑戦すべき課題を与えられたという意味。自分も神様から『挑戦してみろよ』と機会を与えられたと思う。なので残された能力ではなく、与えられた能力で生徒と向き合っていきたい」という言葉で締めくくられていました。
80歳でエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎さんもすごいですが、同じくらい素晴らしいチャレンジだと感心させられました。
今、放送大学2期目の私は、統計学などちょっと小難しい?科目も選択し、悪戦苦闘。投げ出したくなる気持ちもありましたが、健康体の自分が、弱音を吐いていられないなあと目が覚めた思いでした。
そうして、数日後、放送大学のある北大に出かけ、自習室のドアを開けてびっくり!なんと犬がいたのです。それは盲導犬で、犬を連れた方は私の隣の机で放送授業を視聴されていました。どんな状況でも、学んでいこうという向上心。隣で勉強していた私は、その方からも元気を頂いたような気がします。
「心理を学ぶことで、懐の大きい自分に成長して、少しでも人の役に立てるようになりたい。」
その初志を忘れずに、小難しい?科目にもチャレンジしていきたいと思います。
ある日、バルコニーで空を見るとなぞの飛行物体が!その正体は、保険会社の広告の飛行船でした。UFOでなくてがっかり(笑)